気管支ぜんそくは、発作的に気管支が収縮するため、呼吸困難、喘鳴がおこる疾患です。気管支は口から肺へと続く空気の通り道です。この空気の通り道が細くなるために、酸素を取り入れることが困難となり、苦しくなります。気管支喘息の原因は、アレルギー性の慢性炎症により起こるものです。

非発作時では抗炎症作用のある、柴朴湯を用います。柴朴湯には抗原によって活性化されたリンパ球に対する抑制効果、ステロイドの使用を減らす節減効果、ステロイド様効果があると証明されています。理想的な方法はやはり、西洋医学と漢方医学との併用するとよいでしょう。

気管支ぜんそくの発作時
麻杏甘石湯（まきょうかんせきとう）を用いて治療をするのが原則です。ただしま黄の副作用として、血圧上昇、頻脈、排尿困難などがあります。心筋梗塞や虚血性心疾患には禁忌となります。

気管支ぜんそくの非発作時

実証（体力がある時）	まきょうかんせきとう麻杏甘石湯	激しい咳と胸痛、粘りのある痰があるとき。小柴胡湯と合方すると効果的
実証（体力がある時）	だいさいことうごうはんげこうぼくとう大柴胡湯合半夏厚朴湯 (大柴胡湯、半夏厚朴湯）	柴朴湯と同様に抗炎症作用がある。
中間証	さいぼくとう柴朴湯	非発作時の第一選択。
中間証	しょうせいりゅうとう小青竜湯	泡沫状の痰がよく出るとき
虚証（体力がない時）	りょうかんきょうみしんげにんとう苓甘姜味辛夏仁湯	小青龍湯に似ているが、胃腸虚弱の時に用いる。
虚証（体力がない時）	とうきしゃくやくさん当帰芍薬散	月経が関係するときに使用する。

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