日本には約２００万人の慢性肝炎患者がいるといわれ、毎年、肝炎により３万人の方が肝がんによって死亡しています。肝がんの９割はウイルスが原因とされ、２割がＢ型肝炎によるものと言われています。治療は慢性肝炎をがん化させないことが重要となります。

B型肝炎の治療

B型慢性肝炎の治療として、ステロイド離脱療法、インターフェロン療法、ラミブジン療法、漢方療法などがあります。

ステロイド離脱療法

ステロイドを短期的に大量使用し、中止後にリバウンドにより肝細胞の壊死を意図的におこしウイルスの排除を行うものです。

インターフェロン療法

Ｃ型肝炎と同様、ウイルスの排除に活用します。

ラミブジン療法

経口ウイルス薬、ＧＰＴの正常化とＢ型肝炎ウイルスの陰性化が高い確率で起こる。

B型肝炎に効果がある漢方薬

小柴胡湯を慢性肝炎患者に与えると、がん化が抑えられるということが証明されています。そのほかによく使用される漢方は、大柴胡湯、補中益気湯などがあります。しかし、小柴胡湯とインターフェロンとの併用は間質性肺炎の危険性が高くなるため禁忌となります。また、肝硬変、慢性肝炎で血小板が１０万以下の患者、がん患者に対しての処方は禁忌となります。

実証（体力がある時）	だいさいことう大柴胡湯	胸や脇が苦しく張っている感じがある時
中間証（体力が普通）	しょうさいことう小柴胡湯	胸や脇が苦しく張っている感じがある時の第一選択薬
虚証（体力がない時）	ほちゅうえっきとう補中益気湯	胃腸が弱く、気力の低下したときに用いる。

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