慢性気管支炎とは、肺や気管支には異常がなく、慢性的に長期にわたって痰を伴う咳が続く疾患をいいます。一般的に中年以降の男性に多く発症し、喫煙、寒冷、ほこりなどが原因となり悪化します。痰を伴う咳が主な症状で特に冬に悪化し、痰の量は１日１０ｍｌ以上で、痰の色は通常、白や灰色ですが、疾患患者では黄色、緑、悪化すると血痰が混じる時もあります。

慢性気管支炎の漢方医学的治療

急性気管支炎と同様、実証か虚証かを見極めることがポイントとなります。漢方処方とともに抗生物質を使用することが進められます。

慢性気管支炎の具体的な漢方処方

実証（体力がある時）	さいかんとう柴陥湯	激しい咳と胸痛、粘りのある痰があるとき
	せいはいとう清肺湯	粘りのある痰が多く、咳や息切れがあるとき
	ばくもんどうとう麦門冬湯	激しい咳、のぼせ、顔面紅潮
虚証（体力がない時）	けいきょうそうそうおんしんぶとう桂姜棗草黄辛附湯	手足の冷えや体質が虚弱で席が遷延するき
	じいんしほうとう滋陰至宝湯	衰弱して、全身倦怠、咳のあるきと
	ろくみじおうがん六味地黄丸	めまい、耳鳴り、腰痛、手足のほてりなどが伴うとき。
	りっくんしとう六君子湯	寝汗、動悸、口渇のとき

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