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漢方大辞典/高血圧 |
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高血圧とは、血圧が継続的に高い状態をいいます。しかし、原因や病態は一様ではないため、高血圧症候群とも言われています。高血圧そのものには症状はなく、本態性高血圧と言われる原因不明の高血圧が全体の90%以上を占めています。高血圧そのもの、或いは動脈硬化や心肥大(初期)には明確な症状は存在しません。しかし、合併症はゆっくりと且つ確実に忍び寄ってきます。このことから高血圧の別名は、「姿なき暗殺者」とも言われています。
体には潜んで入るものの、その存在には気づかず、しかし、確実に蝕んでいく。そして、症状が出たときにはすでにとき遅しです。そんなことにならないために、高血圧と言われた方、血圧が高めと言われた方、そしてご家族に高血圧の方がいられる方は、症状がないから、或いは別に体異常ないし、といわずに、早めの対策とることが重要となるのです。 |
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高血圧の漢方医学的治療漢方役には、西洋薬のように素早く血圧を下げる作用のあるものはありません。高血圧において、漢方を服用する意義とは、高血圧に伴う様々な症状を改善し、生活の質(QOL)を挙げる事です。漢方薬における、高血圧の適応は軽症(最低血圧:90~104)~中等症(最低血圧:115以上)となります。それ以上の重症高血圧に関しては漢方だけで対応することはとても危険です。漢方使用においての注意点は、冷え症に対して、黄連解毒湯や三黄瀉心湯を与えると症状が悪化します。また、体力が低下している方が大柴胡湯や防風通聖散を使用すると下痢をしたり症状を悪化させますので注意が必要です。高血圧の具体的な漢方処方
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実証 (体力がある時) |
だいさいことう 大柴胡湯 |
腹力が充実して、季肋部の苦満感がある時に使用します。 |
中間証 (体力が普通) |
おうれんげどくとう 黄連解毒湯 |
のぼせ、顔面紅潮、精神不安がある時に使用します。 |
虚証 (体力がない時) |
しちもつこうかとう 七物降下湯 |
腹壁の緊張が弱く、頭痛、耳鳴りがある。 |
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